桜花賞

土曜の阪神の芝を見る限り、明らかに内が伸びていた。芝全5R中逃げ馬は2勝2着2回。また、第7Rを除けばみんな行った行ったの決着で、差し馬は3着までが精一杯だった。外も伸びないわけではないが、内が伸びるためにコース取りの差でどうしても分が悪い。特にペースが遅くなるほど、上がりが速くなるほど、馬場のいい内を通った馬、特に先行馬が有利で、差し馬はどうしても外へ回さなければならないので、馬群を割ってインを突かない限りはかなり不利になる。
さて桜花賞だが、展開的には強力な逃げ馬がおらず、逃げが予想されるテイエムチュラサンは近走を見る限りあまり飛ばすことはないだろう。恐らくはスローペースで前半4F−5Fが47−59後半ぐらいだろうか。スタート後にインのいい位置に着けられる内枠〜中枠が有利で、外枠はかなりの苦戦を強いられるだろう。特に外枠で馬群を割ることが出来ないラインクラフトには致命的だ。大外ショウナンパントルエアメサイアあたりも厳しい。内枠の馬の内、アドマイヤメガミエリモファイナルは外へ回してこそ伸びる馬なので、今回はマイナス。ジョウノビクトリアあたりは鞍上が怖いが、やはり外伸び馬という気がする。ペニーホイッスルは鞍上不安だが、一番ロスのない競馬が出来そうではある。

シーザリオ 寒竹賞で破った2頭がその後皐月TR勝ち。前走フラワーCも圧勝。能力はメンバー中NO.1。唯一の不安は速い流れのマイル未経験という点だが、今回はスローだし問題ないだろう。一応阪神1600も経験済み。
デアリングハート 好位に器用につけられるし、鞍上も強み。阪神JFフィリーズレビューでも接戦しており、混戦に強いタイプ。1着と言うよりは2着のタイプだが。
エイシンテンダー 2走前にはアネモネS勝ち馬を後方一気で千切り捨て、前走はイン有利の馬場に助けられたとはいえ内から突き抜け圧勝。まだ底を見せていない。
アンブロワーズ 外枠なので評価を下げたが、陣営は先行策を表明しており、うまく好位につけられれば。この馬も混戦向き。

3連単エアメサイアペニーホイッスルラインクラフト

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桜花賞 感想

3連単367倍キター!!でも今週はPAT口座0円で馬券は買えず(大泣)。競馬ってこんなもんさ…orz

勝敗を分けたのはスタート後1F過ぎの攻防。ハナに立とうとモンローブロンドが大外から猛ダッシュで内へ切れ込む。2番手以降の集団はそれを見て手綱を押さえて控える。そのあおりを受けて、先団のやや後ろ目につけていたシーザリオは、前が窮屈になったのか、吉田稔騎手が手綱を引っ張ってやや後退する。テイエムチュラサンを強引に交わしてモンローブロンドがハナを切る。そのとき、逃げた2頭と3番手以降の集団に大きな隙間が生まれ、そこに外からラインクラフトが実にスムーズに入っていった。大外から馬場のいい内側を先行出来たラインクラフト。一方、中団馬群のなかに押し込まれる形となってしまったシーザリオ。これが勝敗に大きく影響した。

ラインクラフト 2頭の逃げ争いと、それに巻き込まれまいと控えた先行勢との間にポッカリ空いたスペースに、大外から実にスムーズに入っていった。福永騎手の好騎乗。ここ2走は差しだったが、ファンタジーSのように器用に先行できる脚もあり、それがシーザリオとの勝敗を分けた格好。時計も文句なし。騎手の腕と馬の実力がこれ以上なく噛み合った。

シーザリオ 阪神マイルの中枠は、内の馬と外から寄ってくる先行馬に挟まれてしまうケースが間々あるが、今回はそれが最悪の形で作用した。もう少し前につけられていたらと思うが、これも競馬。それでいて4角あの位置から馬群を割り、一完歩ごとに差を詰めて勝ち馬を頭差まで追い詰めたのだから立派。マイルはやはり距離不足だったが、オークスは間違いなくこの馬だ。

デアリングハート 中枠から好位のインにつけて一番ロスのない競馬が出来た。デムーロに導かれてラインクラフトとの叩き合いに持ち込んだが、最後に力尽きた。よく頑張ったが、このあたりが限界か。オークスでもと言う馬ではない。

エアメサイア 常に馬群の外を回らされ、直線でも大外から。それでもしっかり差を詰めて4着。今週はインが圧倒的有利だったことを考えると、かなりいい競馬をしている。鞍上がこのままならオークスではかなり面白い存在。

エイシンテンダー 気がつくとなぜか後方集団にいて「アレ?」という感じ。直線もエアメサイアの更に外から追い込むが、今日の馬場ではこれでは勝負にならない。実力を発揮できていなかった。オークス云々は言えないが、これで終わる馬ではない。

アンブロワーズ 行きっぷりが悪く、直線も全く見せ場ナシ。早熟だったのか?

ショウナンパントル アンブロワーズ以上に行き脚が悪く最後方。その後もいいところナシ。タイムは阪神JFからコンマ2差。アンブロワーズともどもこの馬もあれから成長が止まってしまったのか?それとも前走道悪での大敗でリズムが狂ってしまったのか?

ライラプス 道中は好位のインというかなりいい位置に附けていたのだが、直線はズルズル後退。この馬には時計が速すぎたのか、あるいは早熟なのか。